嘘だろ…

姫華ちゃんじゃねぇか

雷斗と優斗が探してたのってこの子か?

でも、佐藤姫華ってこの子だよな?

やべぇことになりやがった

あの子はもう末期なんだぞ…しかも…

よりによってガン…なんて…

まだ若いのに…

余命宣告なんてしたくなかった…

せめて1ヶ月あいつらに会って欲しかった…

なのに…姫華ちゃんは…

病室から一歩も出ようとしない…

だから俺は決めた

雷斗と優斗に話すことにした

俺の名前は

長谷川康太(はせがわ こうた)

雷斗と優斗の父長谷川康介の兄

内科の医者

はぁ電話するか

プルプルプルプルプルプルプル

ガチャ

「珍しいな兄さんから電話掛けてくるなんてよ

どうした?なんかあったのか?」

「あぁ

お前の息子が探してた姫華ちゃんってよ

もしかしてだけど佐藤姫華ちゃんのことか?」

「あぁそうだけど

なんで知ってんだよ」

「それがよ

姫華ちゃん俺の病院に担ぎ込まれた

路上で倒れてるところを近所の人が見つけてくれてよ

ここまで連れてきてくれたんだよ

それと、よく聞けよ康介」

「まじかよ

なんだよ改まってよ兄さん」

「姫華ちゃんは

病気だ。しかも末期のガン

持って1ヶ月ってとこだ」

「はぁ…?

うそだろ!ちっ

わかったアイツらには俺が伝える」

「あぁ早く来いよ」