はぁはぁはぁはぁ…

雷斗の病室から無我夢中で走ったら

家に着いていた…

ガチャ

「ただいま…」

返事が返ってくるわけないか…

そう思ったら…

「おかえり 姫華 」

そう笑って返事を返したのは蓮…だった…

蓮を見て逃げようとした

後ろを向いてドアから出ようとした時

グイッ

「え…」

蓮に腕を掴まれて引っ張られた

「逃げんな姫華」

そう言ってきた

その後に蓮が放った言葉が私には怖かった…

「さっきまでずっと一緒に居ただろ

今更逃げんのか?あ?

しかも俺だと気付いてすらいなかったしな

笑えるよな」

「離して…」

私は消え掛かりそうな声で言った

「あ?何が離してだ

ふざけんなよ?言ったよな?あの日

いつかまたお前の前に姿を現すその時は覚悟しとけ

俺はそう言ったはずだ

覚悟は出来てんだろうな?」

「んっ…いや…」

「俺は言ったよな?言わなかったか?」

「…言った…」

そう言ってたのは事実…

「だよな?

だったら覚悟出来てんだよな?

おかしいか覚悟出来てんだよな?って聞くのは

今日からまたたっぷり可愛がってやるからな

覚悟して貰おうか姫華」

私は…蓮…に従わなきゃ…いけない…

蓮…の傍に居なきゃ…いけない…

なぜなら…蓮…は…

「もう俺から離れんなよ

俺の玩具、そして、俺の奥さん」

「はい…」

そう私は…蓮の…奥さん…

私と蓮は雷斗が病院に運ばれたあの日に

夫婦となった…

まだ、中学生だった私達は親の許可がないと

結婚出来なかった…

だから、蓮は私を連れてあたしの家に行き

婚姻届にサインして貰うように色々手を尽くした

そして、両親は蓮の優しさに

騙されてサインしてしまった…

その日からあたし達は夫婦になった…

だから、何処にいても誰と居ても

蓮は必ずあたしを迎えに来る

今もこうして迎えに来た

「学校も転校してもらう

明日から俺と同じ学校だもちろんクラスもな

片時も俺から離れんなよ

離れた時は覚えとけよ姫華」

そう言うと蓮は私をベットに押し倒した

またも蓮に抱かれる日々が始まった…