姫華…

お前は今何処にいる

みんな心配してる

おじさんもおばさんも俺も智樹も加奈も

父さんも母さんも心配していた

おじさんとおばさん、父さんと母さんは

あの時と同じことになってないか心配でいた

俺はもう苦しんで欲しくなかった…

姫華…お願いだから…戻って来てくれ…

雷斗が…目を覚ましたんだよ…

雷斗が目を覚ましたのは

姫華が俺たちの前から突然居なくなってから

1ヶ月経ったある日

いつものように俺はお見舞いに行っていた

俺と雷斗は中学の時に友達なりそれからは

ずっと一緒だった

雷斗が姫華を彼女と紹介した時お似合いのカップル

そう思った

だか、ある日雷斗が姫華を探してくれ!

っと言ってきた時のあの顔が忘れられない

あの時の雷斗の顔は死んだ顔をしていた…

だから、俺は雷斗が植物状態になった時

誓った…

何としても姫華を守るって

いつの間にか姫華を一人の女として好きになっていた…

雷斗には申し訳なかった…

だが、姫華は俺に言った

「ねぇ、智也

雷斗なら怒らないよ

私と智也が決めたことを雷斗は怒ったりしない

だから、これからは智也彼氏として

私を支えて下さい…挫ける私を支えて下さい…

雷斗…あたしね…雷斗以外好きにならないと

思ってた…だけどね…雷斗ごめんね…

智也を好きになった…これからは智也の彼女

として、雷斗の元彼女としてここに来るね

だけど、雷斗私は雷斗のことちゃんと大好きだった

よ?こんな私が幸せになること許して欲しい…

雷斗今までありがとう!これからもよろしくね! 」

「雷斗ごめんねな?

お前の大切な姫華死んでも守るからな」

そう言って病室を後にした

頭の中でふと考えて笑ってしまった

なんか懐かしいなって思ってた時だった

「んっ…んっー」

「雷斗!?おい!雷斗!?

俺が誰か分かるか!?」

「雷斗…?雷斗…なのか…?」

「あぁ

今医者呼んでくるから待ってろ!」

「わかった…」

その後先生が来て診てもらった

先生は驚いていた

3年間も寝ていたはずなのに

体力は愚か筋力までも落ちていなかった

「はぁ

疲れた…俺そんなに眠ってたんだな…」

「あ、あぁ…」

先に姫華のことを話してきたのは雷斗だった

「なぁ、智也

姫華元気か?お前の彼女だろ?」

「どうして…分かったんだ…?俺の…彼女…だって…」

「分かるよ

お前の顔見てればわかるんだよ

何年お前と一緒にいるんだよ阿呆か」


「怒んねぇのか?」

「なんでだよ!

怒ってねぇよ!お前と姫華が決めたことだ

お前は姫華が嫌がることは絶てぇしねぇ

それくらい俺だってわかる」

「あぁ…ごめんな?雷斗

お前の大切な姫華貰った…」

「いやいい

あいつが幸せなら俺はそれでいい」

「まぁな

なぁ雷斗頼む助けてくれ…

目を覚まして早々悪いけど姫華を

探すの手伝ってくれねぇか?」

「あ?どういうことだ智也」

「姫華が1ヶ月前から居なくなった

突然何も言わずに居なくなった…

本家にも姫華一人で住んでた家にも居なかった…

一人で住んでた部屋は行った時にはもう既に

空き家になっていた

本当にすまねぇ!姫華を…姫華を…

見つけられてない」

「あ?てめぇがクヨクヨしてどうすんだよ!

今この瞬間も姫華はお前が見つけてくれるのを

待ってんだろ!クヨクヨする暇があるなら

考えろ!あほ!」

「だよな悪ぃ…」

「いやいい

気にすんなや。だが、居なくなったってことは

姫華にとって俺らの前から居なくなることが

俺らを守ることになるとあいつは思っている

多分俺らを盾にされてるかおじさんとおばさんを

殺すと脅されてるかもしれねぇな

ちっあの時みたいになって欲しくねぇ…」

「あぁだから全力で探してはいるんだがな…」

その時

コンコンコンとドアをノックする音が聞こえた

「はい」

俺は返事をした

するとそこには姫華が入ってきた

ガラーーーーーーーーー

「え…?

智也…それに…雷斗…!」

姫華は雷斗の所に駆け寄り

雷斗の顔を見るなり泣き出した

「雷斗…

ごめんなさい…あたしのせいで…ごめんなさい…

雷斗…無事でよかった…

智也…ゴメンね…」

なんで?と言いたかったのだが

一人の男に遮られた

「姫華走んなって言っただろ

って!兄さん!」

「あ?よう!優斗!

元気だったか?久しぶりだな!」

「何が元気だったか?よ!

アホか!どんだけ心配したと思ってんだよ!

たった一人の家族を失うところだったんだからな!」

「悪ぃ悪ぃ!

ごめんな?優斗」

そう言うと雷斗は優斗ってやつの頭を撫でた

「で?なんで優斗が姫華と居るだ?」

「それはな俺の奥さんになる人だから」

「「はぁ!?」」

俺と雷斗がハモった

「そうなのか?姫華」

雷斗が姫華にそう言った

「え…あ、うんそうだよ?」

「そうか

優斗俺ら3人だけにしてくれねぇか?」

「わかった姫華後で迎えに行く(*^^*)」

その時姫華は震えていた

それを見逃さなかった俺と雷斗

だから、雷斗は3人で話したいからと言ったんだろうな