ごめんね…

「じゃ…俺達は…」

「うん

今まで知らない人に育てられてた

全部加奈から聞いた両親に捨てられたこと

そして、それを黙っている智樹

加奈は自分のために両親が自分たちを捨てたことを

話さないんだろうって言ってた

それは本当のことだと思う

だけどさ、智樹が言えなかったのは他にも

理由あるんじゃないの?」

「そうなの…?智樹」

「あぁ…加奈には言ってたかったけど

あの両親が本当の俺達の両親じゃないって

知った時から俺達の本当の両親のことを探してた」

「どうして探してたの?」

「本当の両親を見つけて聞きたかった

どうして俺達を捨てたのかって

だけど、俺達を探してくれたのが分かって

俺は正直嬉しかった。

俺達は捨てられてないって思えた」

「本当にすまねぇ

そんな辛い思いさせてるなんて知らなかった

本当にすまねぇ」

「別に謝らないで下さい

あなたが悪いわけじゃないのは分かりましたから」

「そうか…」

「はい」

「で?どうする?来るか?来ないか?

来なくても攻めたりなんかしない

お前らが決めることだ」

智也は内心来て欲しいって思ってるはずなのに…

「加奈は今の話聞いてどうしたい?」

「私は…私は…本当の両親に会いたかった…

出来ればこれからも一緒に居たい…って思ってる…

だから…行きたい…智樹も一緒に行きたい…」

「泣くな

わかった。行くか 」

「え…いいの?智樹」

「あぁ俺は本当の両親が誰かわかってよかったしな」

「よかった…」

「よかったな姫華」

「うん…良かったよ…智也」

智也に抱きついた

「相変わらず可愛いな姫華は」

そう言いつつも抱き締め返してくれた

「なっ!酷いよ!可愛くないもん!」

「はいはい

いい加減可愛いってこと自覚しろよな…笑」

「智也…良かったね

弟と妹が見つかってさ」

「あぁまぁな

改めて自己紹介する

俺の名前は相澤智也

年はお前らより2つ年上高3だ

そして、姫華の彼氏だ

これからはお兄ちゃんか智也って呼んでくれ

よろしくな!智樹!加奈!」

「私の名前は中澤加奈です

智樹の双子の妹です。加奈かかなっちって呼んで

ください。

えっと…これからは妹、娘としてよろしくお願いしま

す!智也お兄ちゃん、お父さん…」

「俺の名前は中澤智樹

加奈の双子の兄

智樹って呼んでくれた方がいいかや

これからは兄妹、息子としてよろしくお願いします

俺は智也兄さん、父さんと呼びます」

「あぁこれからはお兄ちゃんとしてよろしくな!

何かあったら相談して来いよ!待ってるからな!」

「俺の名前は相澤康介

お前達の母親は会った時に紹介する

俺のことはなんて呼んでもいい

これからは父親としてよろしくな

難しいかもしれねぇけど徐々に慣れればいいから

気を使うなよ!何かあったら言ってこい!」

「帰ろうみんな」

「あぁそうだな

ていうかよ、姫華お前はいいのか?」

「え…?智也?何言ってるの?」

「とぼけんな

まだ探してんだろ?1人よりみんなで探した方が

いいだろ?智樹と加奈にも手伝ってもらえよ

もう友達なんだろ?お前からしたら二人とも大切

な存在なんだろ?だから、俺らに話すのを躊躇したん

だよな?お前だけ苦しむな

もっと周りをちゃんと見ろよ

前から言ってるだろ。少しは頼れ!このドアホ!」

「ちょっと…!

彼女に向かってドアホとは何よ!ドアホとは!

でも…ありがとうね…あのね…聞いてくれる?

力になって…くれる?」

「姫華!私はどんな時でも姫華の味方だよ!

だって、一番知りたかった両親を教えてくれた!

それに、連れて来てくれた!お兄ちゃんがもう一人

居ることも知った!それだけで私は嬉しいよ!

姫華が頼むことなら私はなんだって手伝うよ!

だってもう友達なんだよ!?それぐらい頼ってよ!」

「ありがとう…!

加奈がそんなこと思ってなんて思ってもみなかった

そうだね!私たちもう友達だもんね!」

「うん!そうだよ!もっと頼って!

頼りないかもしれないけど頑張るからさ!」

「頼りなんかなくないよ?

私はね加奈と出会って何度もその笑顔に助けられた

よ?だから、そんな事言わないで?」

「そっか!わかった!」

「智樹…は…?私は智樹に頼って…いいの…?」

「あ?誰もダメって言ってねぇだろ!

勝手に決めんじゃねぇよ!このアホ!

俺だってお前に助けられたんだよ!

加奈を笑顔にしてくれた…泣いてばっかで

いつしか笑わなくなった加奈が友達が出来たって

嬉しそうに俺に話してきたそれが嬉しかった

何年ぶりに加奈の笑顔を見たんだろうって

加奈をこんなに笑顔に出来る人が居るんだなって

それが嬉しかった…ずっと二人で生きていく…

加奈は俺が死んでも守るって思ってた…

もう一度あの笑顔が見たかった…それは姫華は

してくれた…加奈を笑顔にしてくれた

前の加奈に戻してくれた俺はそれだけで

お前に救われた…だから、俺もお前が辛いなら…

辛い思いしてるなら…それを助ける

俺もお前が頼むなら手伝うぜ?俺らを頼れ

俺はお前のこと友達だと勝手に思っている悪いがな」

「ありがとう智樹!

私も智樹のこと友達って思ってるよ!

ありがとうね!話聞いてくれる?」

「あぁ…聞く」

「うん…聞きたい…教えて…?

何をそんなに…抱えてるの?姫華…」

「加奈…それは…」

この話はまた今度ね!

そして、智樹と加奈は康介さんと陽菜さんと

暮らすことになったのです!