本当に心臓に悪いよ。
世唯くんのこと見過ぎていたのがバレたのかと思った。


「なんだよー、普通に話しかけただけじゃんか。つか、花町さっきから窓のほう見過ぎじゃない?」

「えっ!?わたしそんなに見てた…!?」

横目で見てたつもりだったのに、まさか他人から見てもわかるくらい見ていたなんて。

世唯くんが眠りかけていてよかった。


もしこれが世唯くんにバレたら、またイジワルなこと言われそうだし。


「窓の外になんかあんの?
……それとも、隣にいる千景が気になるとか?」

藍野くんが言ってることが図星すぎて……というか、なんでそんな鋭いの…!

わたしがわかりやすいだけ?


「いや……っ、べ、別に……」

「動揺の仕方あやしー。
さっきもなんか千景と親しそうだったし」


「し、親しいって……。
みんなこんな感じだよ」


「えー、だって花町ってあんま男と喋んないじゃん。なのにクラスでもあんま話さないタイプの千景と話してたから。2人ってなんかあんの?」