「いと?中入らないの?」

ずっと入り口付近に突っ立ったままのわたしに世唯くんが声をかけてくれた。


「あっ、いま入る!」

あわてて、世唯くんがいるほうへといき、その間も子犬たちはあとをついてきてくれる。


手を伸ばすと、いろんな子たちが寄ってきてくれて、もうすでにかなりの癒し状態といいますか!


世唯くんと2人で床に腰を下ろすと、すごい勢いで子犬たちがやってくる。


「って、世唯くん人気すぎだよ!」

わたしの膝の上には茶色のポメラニアンの子が来てくれたんだけど

世唯くんはもう、いろんな子犬ちゃんたちが世唯くんの膝の上を奪い合いみたいな状態。


「なんかすごい犬に囲まれてる」

なんて呑気なこと言ってる間にも、世唯くんはさらにモテモテになるばかり。


「やっぱり子犬ちゃんたちにも世唯くんがかっこいいってわかるのかなぁ」