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「はぁ……」
「どーしたの、いと。ため息ついて」
「あっ、ううん。なんでもないよ!」
あれから家で支度を済ませて、駅で世唯くんと合流してお昼を食べるためにカフェに入って、料理を待っているところ。
「なんか疲れてるように見える」
「えっ、そうかな?」
いかんいかん、これからデートだっていうのにそんな顔してちゃダメだ。
すると、タイミングよく注文したメニューが到着した。
わたしがクリームパスタで、
世唯くんはビーフシチューオムライス。
実はごはんが終わったあと、今回わたしが行きたいとずっと思っていた念願の場所に世唯くんと行けることになってるので、とても楽しみ。
熱々のクリームパスタをフォークにくるくる巻いて、ふうふう冷ましていると、突然パシャっと音が鳴った。
「……?」
「可愛いの撮れた」

