そして近くにコンビニを見つけたので、いったん中に入ろうとしたときだった。


「あれ〜、こんなところに女子高生いるじゃ〜ん」

急に後ろからそんな声が聞こえて、手首をグイッとつかまれた。

振り向くと、見るからに柄の悪そうな男の人が2人。


「うわー、しかもめっちゃ可愛いじゃん?
俺のタイプだわ〜」

ニッと笑いながら、こちらをみてくる顔がすごく気持ち悪い。

逃げなきゃ…と思って、振り切ろうとしたけど力じゃかなうわけもない。


「あー、ダメダメ逃げちゃ。
そんな怖いことしないからおびえないでよ〜?」

「そうそう〜、俺たち優しいからさ?」


周りに誰かいないか、助けてもらえないか頼ろうとしても誰もいない。

こんなところ、1人で歩くんじゃなかった。

……なんて、いま後悔しても遅い。


「おっ、おとなしくなった?」

一瞬、手首をつかむ力が弱まった隙をついて、バッと振り切って逃げ出した。