「ああ、そうなんですか。

それは残念です」

木佐さんはそう返事をした。

「また誘ってくださいね。

僕もそのカレー屋さんに行きたいので」

笑顔でそう言った西口くんに、
「はい!」

木佐さんを始めとする社員たちは返事をした。

「それじゃあ」

西口くんは笑顔で手を振ると、その場から離れた。

「また誘いますね!」

「営業、頑張ってください!」

彼女たちは西口くんに応援の言葉を投げた。

本当に、私と違って彼は営業に向いてるよな…。

さっきのお誘いだって彼女たちの気を悪くさせずにスマートに断ったんだもん…。

もし接待を任されたとしても、西口くんだったら上手に断ることができるんだろうな…。