笑わない少女




リビングに戻ると、蓮がいない。


そう思ってた時、



「蓮なら部屋に戻ったわよ〜」


「ありがとうございます!」


「ねえ、凛衣ちゃん」


どうしたんだろう。

そんな真剣な顔して


「ありがとう蓮と付き合ってくれて」


「え?」


お礼を言いたいのはむしろ私の方だ


「あの子の過去は私達が思ってる以上に苦しい出来事だと思う。

私たちが引き取ったこと自体、正直言えば良かったのかわからない。

まだあの子はきっと気を使ってるから

だから、貴方がそばに居てくれることを私達は本当に嬉しいと思ってる

ずっと隣にいてあげて居場所になってあげてね」


「雅さん。私こそありがとうございます


雅さんや和樹さんが引き取ったことを蓮はきっと幸せに思ってると思います。」


ずっと一緒にいることを保証はできない。

だから、そんな事を言う雅さんの言葉に「はい」と言うことは出来なかった。


私もずっと一緒にいたい。


でも、あの人がきっとそれを許してくれない


私の気持ちを多少なりとも分かっているのか




雅さんは悲しそうに少し笑って「ありがとう」と言った。




そんな顔をさせてしまって、

ごめんなさい


そう思う事しか私は出来ない。