それから数日が過ぎ、私は仕事復帰する。

「じゃあ俺は先に行くけど、恋ちゃん無理は絶対しないように。」

「もうすっかり元気ですから、大丈夫です。」

「それならいいけど…。あっそうだ。恋ちゃん、今日仕事が終わったら待ち合わせしよ?後で詳しい事はメールするから。行ってきまぁす。」

「はい、行ってらっしゃい。」

智章さんは一足先に仕事に出かけた。

「…待ち合わせ、かぁ。」

今日こそ勇気だそう。私は地味子スタイルではなく、綺麗にメイクして服装も選び、眼鏡はしないで仕事へ向かった。

周りの反応が怖いな。少しビクビクしながら会社へ行く。すると、出勤途中に詩織と会った。

「詩織、おはよう。」

「あっおはよう恋ちゃん…恋ちゃん!?」

いつもと違う私に詩織は呆然としている。

「ど、どうしたの!?恋ちゃん。」

「やっぱり…変かな?今日、仕事が終わったら智章さんと待ち合わせしてて、少しオシャレしようと思ったんだけど。」

私は自分の服装を見ながら話す。

「全然変じゃないよ。恋ちゃんが美人過ぎてビックリしただけ。相沢さんは幸せ者だなぁ。」

それから詩織と会社へ向かって歩いた。その途中何人か知ってる人に会い、その度に驚かれるので何だか恥ずかしくなってきた。