結婚してみませんか?

その夜、恋ちゃんと婚前旅行の話をした。行き先は恋ちゃんの希望で北海道に決定。早速、下調べをして行きたい場所をチョイスする。

そして旅行当日 ーー

「晴れて良かったね。」

空港に到着すると、春なのに冷んやりとしたそよ風が吹いている。北海道に来たなぁって感じだ。そしてレンタカーで移動する。今日は風景撮影より観光地巡りを優先させた。

恋ちゃんも楽しんでくれるといいんだけど。

恋ちゃんをチラッと見る。表情からは今の感情を読み取る事は出来ないが、楽しんでくれていると信じよう。

観光地巡りが終わると、本日宿泊予定の旅館に向かう。急な旅行だった為、宿探しに苦戦したが、風流で和な雰囲気のある旅館に一部屋だけキャンセルが出て、無事宿泊先を確保できた。

「それではご案内させて頂きます。」

丁寧な口調の仲居さんが俺たちの荷物を持ち、部屋へと案内する。

仲居さんが部屋を出ると、俺は窓から景色を眺めた。

「ん〜良い眺め。」

景色を堪能していると、恋ちゃんが声をかけてきた。

「お茶入りました。」

「ありがとう。」

畳の上置いてある座布団に座り、お茶を頂く。

「俺はこの後少し外を散歩するけど、恋ちゃんはどうする?」

「私はここでゆっくりします。」

「分かった。じゃあまた後で。」

お茶を飲み終わると、カメラを持ち部屋を出る。そして旅館の人に許可を得て、風情ある庭を撮影させてもらった。

「おっと、もうこんな時間か。」

気がつくと結構な時間が過ぎていた。撮影に夢中になり過ぎたみたいだ。急ぎ足で部屋に戻る。

「お帰りなさい。」

部屋に戻ると、長い髪を上の方でまとめ、旅館の浴衣に着替えた恋ちゃんがいた。

「食事の前に、露天風呂に入ろうかと思いまして。」

「だから髪の毛上げてるんだ。俺も露天風呂入ろうかな。」

俺も浴衣に着替えて2人で露天風呂に向かう。