かなり慌てた。


近くにいる事もそうだが、人を待たせる事が一番嫌いな裕子はちょっと迷惑がった。


助手席に乗っている自分の姿を一瞬想像した。


思い浮かばない。


何度想像してもシフォンワンピースを来た姿の人が助手席に座ってる。


それだけ裕子には強烈に脳裏に焼き付いている、つい先ほどの出来事だ。

「これでいいっかなぁ。突然誘ってくるアイツが悪い。」


お気に入りの白のプリッツスカートを穿く機会を与えてくれた長瀬の誘いをこの時はもう既に楽しんでいた。


迷惑がった気持ちはもう既にない。