家を出ようとサンダルに足を通して
留め具をパチンととめた

ふと下駄箱の上のペットボトルが目に入った

相沢が昨日買ってくれた水だ

一口も飲まずに昨日帰って来て
置きっぱなしにしてしまっていた

一瞬捨ててしまおうとも思ったが
1度通したサンダルをまた脱いで
冷蔵庫に閉まい家を出た

もったいないから。

と、自分に言い聞かせながら
待ち合わせの駅に向かう

駅に着くと船瀬はまだ来てないようだった

時計を見ると11:26

とりあえず、間に合ったと近くの
ベンチに腰を下ろした

スマホの画面を開いて着信履歴を見直す

相沢 翔太

なんの電話?

昨日はごめん。酔ってて変な事言った。

そんな言葉だろうか…

なんだろう私のこの中途半端な気持ちは

恋愛感情ないって思いながらも

どこかで告白されて喜んでるような…

きっとこの浮かれた気持ちは明日、
冗談でしたのオチで終わるだろう…

今だけちょっと浮かれててもいいのかもしれない