「桜さん」
「はい」
「いいですか?」
桜が頭を縦にゆっくりと振ると、奏音は彼女の顔に自分のそれを近づける。
奏音は、手を桜の白くて柔らかい頬に添えて、桜がここにいることを確かめるように親指でそれをさする。
桜は、その間もずっと、奏音の目を見つめて離さない。
その目は潤んでおり、その目を見た奏音は今までにない感情を桜に抱いた。
奏音が目を閉じると、桜もそれに続いて目を閉じた。
その瞬間、桜の唇に、奏音の柔らかいそれが当たる。
それが離れると、2人はゆっくりと目を開けた。
それは一瞬の出来事だった。
しかし奏音は抑えきれなくなったのか、再び唇を重ねると、今度は激しく桜を求めるのだった。
二人の荒い息遣いが部屋に響いた。



