「さあ、できましたよ」
ルイが大皿に乗せた肉をテーブルまで持ってくると、南は飲み物や食器類を準備するためにキッチンへと移動する。
どんどんと色とりどりの料理が並べられる。
肉があれば野菜もあり、そしてデザートのフルーツまである。
一通り準備を終えたところで、部屋中から椅子を集めて5人はテーブルを囲んだ。
その顔は、リラックスしていた。
「よし、食べましょう」
「はい」
「それでは」
とルイが言うと、4人は揃って「いただきます」と言って食事が始まった。
思い思いに食べたいものを小皿に寄そうと、好きなタイミングで食べ始める。
「んん、美味しい」
と、奏音はルイの顔を見て話すと、ルイは嬉しそうに「ありがとう」と言う。
2人の顔をよく見ると、たしかに似ている部分もあり、血が繋がっていることを思わせる。
「そうだ、皆で連絡先交換しましょうよ。せっかくみんな音楽をやっているっていう共通点があるんだし」
ルイは、久しぶりに南以外の人とこうして話していることが余程嬉しいのだろうか、満面の笑みで皆にそう提案した。
「いいですね。多分、それぞれ既に知っている人もいますよね」
桜は、スマホを取り出してルイと南と連絡先を交換した。
「奏音さん、親戚に僕の連絡先伝えてくれますか?」
ルイは奏音に新しい連絡先を伝える。
「次にいなくなる時には、僕くらいには連絡してね」
と、笑いながら冗談を言う奏音はルイと会ってからいつもよりも表情が明るい。
「もう、いなくなりませんよ。日本にもいつか帰ります」
「待ってるよ」
3人は、その会話を優しい表情をしながら聞いていた。



