「今まで散々邪魔してきたくせにこんなこというのあれだけど、真鍋さんと幸せになって。本当に大切にしたい人のこと、大切にしてあげて。幸せにならないと許さないからね」

「梨花子・・ありがとな」

「わたしには、もっといい人があらわれるんだから」

「そうだな、梨花子にはもっといい人いる。俺よりも梨花子のこと大切にしてあげられる人が絶対」

「当たり前でしょ。わたしかわいいし」

「はは、そうだな」

いつもの感じに戻った梨花子に正直ほっとした。


「これからは今まで通りマネージャーとして、よろしく」

そういって差し出してきた手。


「こっちこそ。頼りにしてる」

俺はその手を握り返し、強く握手した。


「じゃあ、バイバイ」


手を離し俺は梨花子に背を向けて歩きだした。