「じゃあ、また部活でね」 「おう」 いつものように教室の前で別れて教室に入ると咲茉と葵が俺の机のところで待っていた。 「勇也くん、おはよう」 「おはよ」 クリスマス以来、こうしてちゃんと話すのははじめてかもしれない。 葵はもちろん、咲茉もあんまり話しかけてこなくなったから。 「はい、これ」 「なに、これ?」 「え、勇也くん今日何の日か忘れたとか?」 梨花子と全く同じセリフを言われてすこし苦笑いする。