「なあ、勇也。覚えてるか?葵が小さいころにいった言葉」 「・・覚えてるよ」 ――「わたし大きくなったら勇ちゃんと航ちゃんと結婚する!」 小学生に入る前、葵は俺と航平に向かってそう宣言した。 きっと葵にとったらなんてことない言葉だったんだろう。 でもあのときから俺の中で葵への想いが確信に変わったんだ。 葵と結婚したい。 葵を幸せにしてあげたい。 そう子供ながらに思っていた。