エ「見てこれ」

自分が掘った、ジャガイモを手に取り隆二に見せるエリー。


隆「めちゃデカイじゃん」


健「こんな、ちっさいのもあるで」


健二郎は、指でつまんだ小さなジャガイモをみせる。


夏「ちっちゃいのは、油で素揚げして甘辛く煮ると美味しいですよ」


臣「うぉ、旨そ」


人「なっちゃん、料理は得意?」


夏「得意って程ではないけど、それなりにかな」


臣「東京に居た時は、自炊してた?」


夏「うん。実家から、野菜がたくさん届くから、料理しないわけにいかなくて」


人「それは、料理出来なかったら困るね」


夏「でも、子供の頃からこういう環境だから自然と身についちゃってますけどね」


作業をしながら、メンバーとの会話が弾む。


夏「かごは、八分目位に入れて下さいね。持ち上げる時、危ないから」


そう言われた時、すでに岩田のかごだけが、山盛りになっていた。


岩「あ…」


人「岩ちゃん、その積み方は半端ねぇ」


夏月は、それを見て笑いながら空のかごを岩田のところに持っていく。


夏「こっちに半分入れて下さい」


岩「あぁ、もう、運ぶときの事考えてなかった」


夏「ふふっ、大丈夫ですよ」


夏月も手伝ってかごに入れ直す。


岩「ね、夏月さん、臣さんのどういうとこが好きなの?」


夏「え?」


不意な質問に戸惑う夏月。


(どこがって言われても、なんか勢いで付き合っちゃったからなぁ…。)


岩「あ、ごめん。俺、なんか変なこと聞いちゃったかなぁ?」


夏「…そんなことないですけど」


気づくと、意外に岩田の顔が近くて一瞬怯むがまじまじと見てしまう。


(近っ、でもやっぱり爽やかだわぁ)


岩「夏月さん?大丈夫?」


そして、岩田の笑顔に思わずドキッとしてしまう。


夏「あ、あの、これ八分目くらいまで入れて置いて下さいね」


夏月は、慌てて立ち上がりその場から立ち去る。


(びっくりしたぁ。岩ちゃんもイケメンだし爽やか過ぎるよ)


それを意識して他のメンバーを見ていると、


(ヤバイ、皆、オーラが凄すぎ…。)


急に落ち着きがなくなる夏月だった。