夏月がホテルの前でキョロキョロと見回していると、黒のワゴンがスッと目の前に停まる。
さっと、ドアが開いて中には笑顔の登坂がいた。
「なっちゃん、おはよ」
「おはよ」
「乗って」
登坂は、荷物を受け取り夏月を招き入れる。
「よく眠れた?」
「うん、爆睡だった(笑)」
「疲れてたもんね(笑)」
「うん。昨日は、色々あり過ぎて…」
「確かにね」
登坂は、昨日の事を思い出しながら苦笑いした。
登坂に案内されて来たのは、馴染みのカフェらしい。
「時間ある時は、だいたいここでコーヒー飲んで仕事いくから」
「そうなんだ」
「事務所が近いからいつも誰かしら来てるけど、今日は…、あ、やっぱ、いた」
店の奥の方に目をやると、
臣「俺の相方」
夏「え?それって」
臣「隆二っ、早いじゃん」
隆「おぉ、臣」
テレビで見たことのある顔だ。
隆「あれ、そっちの綺麗な女の人は?」
臣「ちゃんと紹介するから、焦るなよ。なっちゃん、座って」
そう言われて、座ったのは三代目のもう一人のボーカル隆二と同じテーブルだった。
登坂は、背筋を伸ばすように一息つき、真面目な顔をした。
臣「俺の彼女」
隆「はぁ?」
隆二が固まった。
夏「あ、あの初めまして。夏月って言います」
夏月は慌てて挨拶をする。
隆「いつの間に?」
臣「昨日から」
隆「昨日って、昼間普通に仕事してたじゃん」
臣「まぁ、昨日は、運命の再会から色々とあってさ」
隆「運命ねぇ」
隆二は、そう言って二人の顔を交互に見た後、ニコッと笑って、
隆「なっちゃん、臣が俺にちゃんと紹介してくれてるってことはマジだってことだから、安心していいよ」
夏月は、臣の顔を見た。
臣「安心した?」
夏「え、あ、あの…」
臣「ちょ、まだ、信じてない?」
夏「あ〜、臣くんを信じてないとかじゃなくて…、今が現実かどうかが信じられなくて…」
臣「…マジか」
隆「ははっ、そりゃ、一理ありだわ。昨日の今日じゃあね」
夏「時間的な問題だけじゃなくて…、自分にも自信ないし」
隆「そうだよねー、芸能界って怖い世界だから」
臣「バカ、隆二、余計心配になるわ」
臣は、呆れ顔。
が、隆二はスイッチが入ったのか、急に語りだした。
隆「なっちゃん、あのさ、三代目がドームでライブが出来るようなグループになるまでにはさ、ファンの皆や会社や大勢のスタッフさんの支えがあってのことだからさ、その人達を裏切るようなことは絶対にしちゃいけないって、メンバー皆んなが思ってるわけ。だから、臣がなっちゃんと付き合うこともいい加減な気持ちではないと俺は信じてるし、長年のパートナーとしても信頼してるからさ、臣が選んだ子なら間違いないと思ってるよ」
隆二の話を聞いて夏月は、二人の信頼関係やグループの絆のようなものを感じた。
臣「隆二、朝からいいこと言うなぁ、感動した」
隆「うるさいよ。俺に語らせるために連れて来たんじゃない?シラフで朝から語るの恥ずかしいわ」
隆二は、自分で語っておきながら、恥ずかしそうに笑う。
さっと、ドアが開いて中には笑顔の登坂がいた。
「なっちゃん、おはよ」
「おはよ」
「乗って」
登坂は、荷物を受け取り夏月を招き入れる。
「よく眠れた?」
「うん、爆睡だった(笑)」
「疲れてたもんね(笑)」
「うん。昨日は、色々あり過ぎて…」
「確かにね」
登坂は、昨日の事を思い出しながら苦笑いした。
登坂に案内されて来たのは、馴染みのカフェらしい。
「時間ある時は、だいたいここでコーヒー飲んで仕事いくから」
「そうなんだ」
「事務所が近いからいつも誰かしら来てるけど、今日は…、あ、やっぱ、いた」
店の奥の方に目をやると、
臣「俺の相方」
夏「え?それって」
臣「隆二っ、早いじゃん」
隆「おぉ、臣」
テレビで見たことのある顔だ。
隆「あれ、そっちの綺麗な女の人は?」
臣「ちゃんと紹介するから、焦るなよ。なっちゃん、座って」
そう言われて、座ったのは三代目のもう一人のボーカル隆二と同じテーブルだった。
登坂は、背筋を伸ばすように一息つき、真面目な顔をした。
臣「俺の彼女」
隆「はぁ?」
隆二が固まった。
夏「あ、あの初めまして。夏月って言います」
夏月は慌てて挨拶をする。
隆「いつの間に?」
臣「昨日から」
隆「昨日って、昼間普通に仕事してたじゃん」
臣「まぁ、昨日は、運命の再会から色々とあってさ」
隆「運命ねぇ」
隆二は、そう言って二人の顔を交互に見た後、ニコッと笑って、
隆「なっちゃん、臣が俺にちゃんと紹介してくれてるってことはマジだってことだから、安心していいよ」
夏月は、臣の顔を見た。
臣「安心した?」
夏「え、あ、あの…」
臣「ちょ、まだ、信じてない?」
夏「あ〜、臣くんを信じてないとかじゃなくて…、今が現実かどうかが信じられなくて…」
臣「…マジか」
隆「ははっ、そりゃ、一理ありだわ。昨日の今日じゃあね」
夏「時間的な問題だけじゃなくて…、自分にも自信ないし」
隆「そうだよねー、芸能界って怖い世界だから」
臣「バカ、隆二、余計心配になるわ」
臣は、呆れ顔。
が、隆二はスイッチが入ったのか、急に語りだした。
隆「なっちゃん、あのさ、三代目がドームでライブが出来るようなグループになるまでにはさ、ファンの皆や会社や大勢のスタッフさんの支えがあってのことだからさ、その人達を裏切るようなことは絶対にしちゃいけないって、メンバー皆んなが思ってるわけ。だから、臣がなっちゃんと付き合うこともいい加減な気持ちではないと俺は信じてるし、長年のパートナーとしても信頼してるからさ、臣が選んだ子なら間違いないと思ってるよ」
隆二の話を聞いて夏月は、二人の信頼関係やグループの絆のようなものを感じた。
臣「隆二、朝からいいこと言うなぁ、感動した」
隆「うるさいよ。俺に語らせるために連れて来たんじゃない?シラフで朝から語るの恥ずかしいわ」
隆二は、自分で語っておきながら、恥ずかしそうに笑う。