「はぁ…めんどくせぇ…」

高校二年生の春…

俺は、白城学園に向かっていた。

隣には、さっきから寒そうにしている親友の潤がいる。

寒がりなのだ。

「二年生からは特進コースと理系コースと文系コースにわかれるから、二年間俺らは同じだな。」

そう、学園順位二位と三位を常にキープしている俺と潤は特進だ。

「ここまできたら…腐れ縁だよな…」

ため息混じりに言った俺に潤は大袈裟に笑った。

「親の仕事の関係で3歳からの付き合いだもんな。それは、そうとさ…幼馴染みといえば、夢香とはどうなんだよ?」