「 …知ってますよ、そりゃ。あれから何回か音も聞こえてきますし｡ 」

『 それなのに、紅苺のことを愛してるの？ 』




俺が答えてから間を空けずに、そんなことを聞いてきた狂盛さん｡

秒の返しに驚きながらも、俺はその言葉の意味を理解するのに、少しだけ時間を掛けてしまった。だから口を開こうとした時、俺よりも先に狂盛さんが声を出したんだ｡




『 …分からない。理解が出来ない｡ 』

「 何が、分からないんですか？ 」




だから、今度はゆっくりと聞いてみた｡










『 僕には…愛なんて、理解出来ない｡ 』