「じゃ、決ーまり!これ着てやってねっ!」
そうして渡されたのは、着ぐるみとチラシの山。
「……何これ?」
「……客寄せグッズ?」
そして今に至る。
お化け屋敷は、練習無しでは到底出来ない。
ま…あたしはいいんだけどさ。
問題は、この黒い物体だよね。
いまだにブツクサ愚痴を言っている。
「ったく、んな事やってられるかよ」
「いいじゃん、あたし以上に似合ってるよ?」
「嬉しくねーよ!」
ヒステリックか!
「はぁ…駄目だ。もうやる気が吸収されちまって、気力がでない…」
お次は、ボツボツと小さな声で何やら言い出した黒い物体。
「チラシ配るだけなら、んな格好いらねーし…」
「………」
「チラシなんか適当に…」
――――“ブチっ”(←短気)

