左側の寝癖が直りきらないまま、学校の校門が見えてきた。
「……ハァ…ハァ…っ」
と同時に、反対側から人影が見えてきた。
「……ハァ、黒河…?!」
「……ハァ、うわ白河!」
あれ、まさかまさかの?
「遅刻者発見~!」
「お前にだけは言われたくねーよ!」
「お前にだけ言われたくねーよって、お前に言われたくねーよ!」
「意味分かんねーよ!」
なに~?!
日本語だし!
「「……あ、笑校祭!!」」
すでに遅刻してるけど!
そろそろ始まっちゃうし!
「やべぇっ」
「ケンに叱られるっ」
言い合いをピタリとやめ、あたし達は校舎に向かって走り出す。
――――“ガラっ”
そろーりと教室のドアを開けると…
「ようオセロ!社長出勤たぁ、随分と出世したことだなぁ?」
目の前に仁王立ちするケンがいた。

