この日から、聖くんの体調は奇跡が起こったようによくなりつつあった。
「はい聖くん、食べれるかな?」
今まで動かせなかった手をゆっくり動かせるようになって、自力でご飯を食べれるようになった。
「聖くん、このゼリー何味?」
「お…れ、ん、じ」
「おぉ正解!
じゃあご褒美に、あーん♪」
こういう少しのことでさえも、幸せを感じることができる。
「ふふっ、良かったねぇ聖夜くん。
また美央ちゃんに愛のパワーもらえたね」
点滴を変えながら、前原さんが聖くんに声をかけた。
その言葉に笑って頷く聖くん。
何だかちょっぴり恥ずかしかった。

