「智香、宏人くん、ありがとう!」
2人のおかげで待ち時間も全然退屈じゃなかった。
聖くんの過去とかも知れたし、楽しかったなぁ。
「どういたしまして、じゃあまたね!」
「うん!バイバーイ!」
智香、とてもかわいかった。
元々かわいいけど、ちゃんと恋する乙女になってた。
もしかしたら、私も……
「み〜お〜」
後ろから聖くんがギュッと抱きついてきた。
「わ、どうしたの?」
「もしかして、宏人に惚れた?」
いきなり何を言い出すんだこの人は。
「えっ、なんで?」
「だって今、すごくかわいい顔してる」
もしかして聖くん……
ヤキモチ妬いてくれてる?
「オレは年も違うし、やっぱり宏人みたいなやつの方が……」
「聖くん!」
私も、首に巻かれている聖くんの腕をギュッと握ってちゃんと伝えた。
「今、この顔は聖くんのものなんだよ。
宏人くんには智香がいるもん。
私はずっと、聖くんだけの彼女なの」
そう。
私もちゃんと、恋する乙女になってる。
“赤城 聖夜” という1人の男の子に恋してる
“藤宮 美央” という1人の女の子に。
「よし、入ろ!」
しっかり手を握って、聖くんを中に引っ張った。

