夏が咲いたなら

私はメジャーを一人で引っ張ろうとしていました。でもなかなかうまくできません。誰かに頼みたいけど、近くにいるのはカイトくんだけ。仕方なく、

「カイトくん。メジャー持ってくれへん?」

「あぁ」

あ、持ってくれるんか。何も言われなくてよかった。
そう安心していると、

「持ってあげてんやから、あと全部やってな」

衝撃のあまり、声も出ませんでした。いやいやながら準備を終え、練習を始めることを報告しに行くと、

「あぁ」

いや、ありがとうとかないんや。
もうほんまにありえへんー

私の不満はたまっていきました。

好きだという感情抱いていた私は恥ずかしくなりました。