オレと汐泉は午後10時に待ち合わせをし、約束通りカフェに行った。
明らかに汐泉は疲れている様子で、オレは無理に話しかけることはせず、お互いに話さないまま数分が過ぎた。
さすがに何かしら話さないとと思ってオレは、文化祭について話し始めた。
クラスでカフェをやることになったけど、オレにばかり責任がのし掛かっているとか、ミスターコンテストに出ることになって大変だとか、半ばオレの愚痴発散タイムになりかけていたが、突然汐泉が話し出した。
「波琉くんは私のこと、好き?」
えっ...。
夏祭りの夜に改めて自分の気持ちを言ったし、キスもしたんだから、十分に愛を伝えられていると思っていた。
しかし、それはオレの勘違いや思い込みでしかなかったのだ。
互いに忙しいということを理由にして会えない時間が長かったのは紛れもない事実。
オレは素直に謝った。
「ごめん」
「何で?何で謝るの?」
あっ...、しまった。
オレは完全なるミスを犯した。
先に謝ってしまったら、好きじゃないって言ったようなもんじゃないか。
オレは慌てて訂正する。
「ごめん。あの、今のは...その...会う時間を取れなくてごめんって意味で。その...嫌いってことじゃないから」
汐泉は、オレのその言葉に納得がいってないようだった。
「嫌いじゃないって何?」
―――――嫌いじゃない。
少し前にオレが星名に対して使った言葉だ。
それを汐泉に言ってしまうとは。
この世で1番大切な人のはずなのに。
いくら疲れているとはいえ、決して言ってはいけなかった。
オレは...傷付けた。
いや、今までも傷付けて来たのかもしれない。
オレが知らない間に。
無意識の行動で。
―――なら、
傷付けてしまったなら、
その傷を癒すのもオレの役目だ。
汐泉がしてもらいたいことってなんだ?
汐泉がほしい言葉ってなんだ?
オレが頭の中で考えているうちに汐泉が一言呟いた。
「私、不安なの」
「不安...」
オレは汐泉の両手を包み込んだ。
「汐泉...不安にさせて悪かった。明日から毎日夜電話かけるから。オレの声聞けば、大丈夫?」
「それだけ?」
それだけと言われても...。
オレにだって色々用事あるし、前みたいに毎日海に来るなんてことは出来ない。
だが、それを言ってしまえば、汐泉がますます不機嫌になることが目に見えたから、オレは100歩譲ってこう言った。
「毎日、放課後、汐泉に会いに行く。何時にどこに行けばいい?」
オレのその言葉で汐泉は安心したのか、一瞬で笑顔に切り替わった。
「ありがとう。でも、大変じゃない?」
「大丈夫、大丈夫。汐泉に会えたら、オレ元気になれるし」
「本当にありがとう!じゃあ、明日から塾がある日以外は6時に水族館の前に来て。塾がある日は、今日と同じで10時にここに。よろしくね」
明らかに汐泉は疲れている様子で、オレは無理に話しかけることはせず、お互いに話さないまま数分が過ぎた。
さすがに何かしら話さないとと思ってオレは、文化祭について話し始めた。
クラスでカフェをやることになったけど、オレにばかり責任がのし掛かっているとか、ミスターコンテストに出ることになって大変だとか、半ばオレの愚痴発散タイムになりかけていたが、突然汐泉が話し出した。
「波琉くんは私のこと、好き?」
えっ...。
夏祭りの夜に改めて自分の気持ちを言ったし、キスもしたんだから、十分に愛を伝えられていると思っていた。
しかし、それはオレの勘違いや思い込みでしかなかったのだ。
互いに忙しいということを理由にして会えない時間が長かったのは紛れもない事実。
オレは素直に謝った。
「ごめん」
「何で?何で謝るの?」
あっ...、しまった。
オレは完全なるミスを犯した。
先に謝ってしまったら、好きじゃないって言ったようなもんじゃないか。
オレは慌てて訂正する。
「ごめん。あの、今のは...その...会う時間を取れなくてごめんって意味で。その...嫌いってことじゃないから」
汐泉は、オレのその言葉に納得がいってないようだった。
「嫌いじゃないって何?」
―――――嫌いじゃない。
少し前にオレが星名に対して使った言葉だ。
それを汐泉に言ってしまうとは。
この世で1番大切な人のはずなのに。
いくら疲れているとはいえ、決して言ってはいけなかった。
オレは...傷付けた。
いや、今までも傷付けて来たのかもしれない。
オレが知らない間に。
無意識の行動で。
―――なら、
傷付けてしまったなら、
その傷を癒すのもオレの役目だ。
汐泉がしてもらいたいことってなんだ?
汐泉がほしい言葉ってなんだ?
オレが頭の中で考えているうちに汐泉が一言呟いた。
「私、不安なの」
「不安...」
オレは汐泉の両手を包み込んだ。
「汐泉...不安にさせて悪かった。明日から毎日夜電話かけるから。オレの声聞けば、大丈夫?」
「それだけ?」
それだけと言われても...。
オレにだって色々用事あるし、前みたいに毎日海に来るなんてことは出来ない。
だが、それを言ってしまえば、汐泉がますます不機嫌になることが目に見えたから、オレは100歩譲ってこう言った。
「毎日、放課後、汐泉に会いに行く。何時にどこに行けばいい?」
オレのその言葉で汐泉は安心したのか、一瞬で笑顔に切り替わった。
「ありがとう。でも、大変じゃない?」
「大丈夫、大丈夫。汐泉に会えたら、オレ元気になれるし」
「本当にありがとう!じゃあ、明日から塾がある日以外は6時に水族館の前に来て。塾がある日は、今日と同じで10時にここに。よろしくね」



