すると、「誰か待ってるの?」
別にやましい事をしている訳じゃないし、変に隠すのもおかしいかなって思って
「うん。彼氏」
「ふーん。結衣ちゃん彼氏居たんだ。意外だね」
「ど、どう言う意味?」
「だって、結衣ちゃん病気なんでしょ。しかも相当ヤバい。聞いたよ、救急車で運ばれたの。それなのに、彼氏ってなんだか彼氏が可哀想。それとも、病弱で儚げな女が好きな物好きの彼氏なの?」
私のことは良いけど、ゆうちゃんの事を酷く言われるのは黙って聞いてられない。
「そんなんじゃないよ。でも私のことは良いから、彼の事を言うのはやめてくれる?」
ムカつくけど、あえてトーンを押さえて話しかけた。それなのに、余計に人の感情を逆なでしてくる。