「結衣の事が好きで、大切にしたい。でもその想いが結衣を辛くさせてたなら謝るよ。でもね、友達に流されて大事なことを見失わないで欲しい。流行に乗る感じで簡単にしていい事じゃないしね」
「運動制限のある私じゃ無理なの?友達が言ってた。すっごい暑くて疲れるって」
自分で言って恥ずかしくなった。
「はっはっは。何それ、どこ情報?その部屋クーラー壊れてたんじゃないの」
冗談っぽく笑って答えた。

「確かに、運動といえば運動だね。でも駅からここまで歩いて来れるんだから大丈夫だよ」
「あーぁ、でも参ったなぁ。こんな感じで結衣に誘われるなんて」
「さっ、誘ってない」
「誘ったも同然でしょ。でもさ、少しマジメな話をすると、これから先、僕は必要以上に結衣に手は出さないよ。結衣が大切だから。そして結衣の体も大切だから。別にセックスしなくても愛情なんていくらでも伝わるんだから。愛を伝える手段の一つに過ぎないからね」
まっすぐ目を見て真剣な表情で言われる。
「まぁでも今日は話が別!よし、行こうか」
そう言って1人立ち上がった。
「えっ、ど、どこに?」
少し戸惑って、ゆうちゃんを見上げる。
「だーい好きな、結衣を抱きしめるのに、こんな硬くて、狭いフローリングじゃダメ」
そう言うと、さっと抱き上げられる。
「きゃっ、ヤダ。降ろして」
「ハイハイ」