テストが終わって数日が経った。
そろそろ退院を考えよう。と言われたのは昨日の事だった。
はっきり言って病院にはもう飽きた。
つまらない。
パラパラとファッション雑誌をめくる。
その時、コンコンとノックが響いた。
私の返事よりも早くドアが開き、リカと笹くんが入って来た。

「結衣ー。体調どう?遅くなってごめんね」
「リカー。会いたかったー。もう平気だよ。元気元気ー。笹くんも来てくれたんだ。ありがとうね」
「俺はただの付き添い。思ったより元気そうで安心した」
「ごめんねー。びっくりしたでしょ」
「そりゃびっくりするよー。それに、結衣がさ。ホントに病気なんだって実感させられた」
どこか寂しそうに言うリカに、お見舞いにもらったジュースを差し出し、私は笑ってみせた。
リカがそんな顔しなくてもいいのに。