ゆうちゃんにはすべてお見通しだった。
本当は怖かったこと、苦しかったこと、すべて話した。

「一人でよく頑張ったね。辛かったね」
そう言って頭を撫でてくれた。
「犯人の目星がついてるって、原因になるような事なにかしたの?」
「多分、嫉妬。好きな人が自分に向かず私に向かったから。」
「なんか…凄いね。それってもう警察レベルの話じゃないの?実際に怪我したんだから傷害罪とか」
「そうかも。でも証拠がないし、そんな大ごとにしたら、かわいそうだし」
「ホント、結衣は優しすぎ」
ため息混じりで呟いた。