「ゆうちゃん、これ」
「卒業祝いと入学祝い。ホラ」

そっと、右手の薬指にはめてくれた。
「なっ、なんで」
「なんでって。嬉しくなかった?」
「嬉しくないワケない」
「じゃあ良かった。4月からは大学生でしょ。アクセサリーの一つぐらいなきゃね。それに、結衣は僕の大切な恋人って言う印。そうじゃなきゃ、あんな男がいっぱいいる場所、心配で気が気じゃないよ」

「私、ゆうちゃんの側にいていいの?」
「当たり前でしょ。どこ行くつもりなの?それに、そんなの僕が離さないよ」
「どこにも行かない。行けないよ。ゆうちゃん、ありがとう。好きだよ。大好き」
「うん、知ってる。それに僕だってそうだよ。
結衣、愛してるよ」