「先生、コレ書いて下さい」
一枚のプリントを差し出した。
「ん?何を?」プリントを受け取ると
「そっか4月だもんね。もう3年生か。受験生じゃん」そう言いながら先生は私が差し出した診断書をスラスラと書き上げ最後に印鑑をポンっと押した。

「ありがとー。ずっと提出忘れてたんだけど、これでやっと提出できる」そう言ってカバンにしまった。

診断書。それには私の病名やかかりつけの病院。日常生活で気をつけることなどが書かれている。それを学校に提出する。
それは私が、いつ爆発するか分からない爆弾を抱えているから。

「じゃあ、次は来月15日16:30の予約でいい?」
「はーい。大丈夫でーす」
「はい。ではお大事にー」

いつもと同じ別れの挨拶を交わす。
今は医者と患者だから。
数時間後にも連絡をするだろう。
今度は彼氏と彼女として。