キミのとなり

結局、運ばれて来た朝ごはんに手をつける事ができなかった。

寝ている様な、起きている様な…そんなフワフワとした感覚の中で廊下から聞こえる音を聞いていた。

突然、ヒヤリと冷たい手が額に乗せられ、ゆっくり目を開けると
「おはよ。川本先生から聞いたよ。昨夜は大変だったね」
「先生…」
「大丈夫?結衣」
結衣と、呼ばれた事で今は一人でこの部屋に来ていると言う事が分かった。
「ゆうちゃん…。大丈夫じゃない」
そう呟けば、
「どした?どっか辛い?」ってすぐにお医者さんモード。