5月28日待ちに待った修学旅行。

「結衣、一緒に座ろう」
まずはバスで羽田まで。車内はすでに、賑やかでワクワクが止まらない。
リカやその他の友達とも行動するが、団体行動はみんなのスピードについて行けず、養護の先生と後からついて行く。
羽田から札幌までは2時間ほど。

空港で携帯を見ると、原田先生からだった。
「飛行機は気圧の変化があるから、なるべく足を上げて、血流を良くする事。時々立ちって足首を回したり、歩いたりしてね」
そんな、気遣いが嬉しくてニヤけてしまう。
「そんな顔してー。誰から?」リカが興味深く聞いてくる。
「なんでもないよー」急いでカバンにしまった。医者と付き合ってるって、何となく言いづらくてリカには内緒にしていた。