「思ったより顔色が良くて安心した。少し触るよ」そう言って首筋を触った。
胸に付けられた心電図も問題ない。
「大丈夫そうだね。結衣ちゃんよく頑張ったね。ICUは卒業だ。午後には心臓外科の病室に移ろう。そこで、とりあえずは熱が下がるまで様子見で」
「うん、分かった」
「じゃあ、僕はこれで。また後で迎えの看護師が来ると思いますので」そういって、ICUを出た。

場の空気に飲まれたとは言え、まさかここで交際をオープンにしてしまうとは…結衣が聞いたらきっと驚くなぁなんて思いながら医局へ戻った。