「琴音………」

「お父様………!よろしくね、バージンロード!」

お父様と歩くのはこれで何回目かな?
私はそっとお父様の腕に組む。
もう泣きそうなお父様に私はお礼を言う。

「お父様………ありがとう、今まで」

「何を言っておる。まだ早いじゃろ!」

「………うん、そうかもね」

君と出会って初めて知ったことばかり。
最初は大切な友達だった。
それから大切な恋人になって。
そして今は私の大切な婚約者。
私の夫になるんだね。

「お父様………私、幸せだよ?これも全部………お父様のおかげだね!本当に………ありがとう」

「琴音………」

「新婦の登場です!」

会場内は拍手と歓声で盛りがった。
私はお父様とゆっくり歩いた。
そして私は今までのことを振り返った。

『ねぇ、白石さん』

『はい?』

『おはよー!』

『またねー!』

『白石さん!』

『琴音………』

私と君が出会ったのは初めてではなかった。
だけどあの時は運命だと思った。
記憶がなかったとしてもまた君に会えた。

「琴音………っ」

「………っ隼人君」

私は愛する人の前にきた。
そして手を差し出されて私はその手とる。

「隼人君、琴音をよろしくな」

「はいっ!」

私は隼人君の隣に並んで前を見た。
私は隼人君を見るのが恥ずかしかった。
だっていつもよりカッコいいだもん!