そう思って私は隼人君達がいるであろう隼人君のお家に向かった。

「………琴音?」

私はまだ知らない。
鷹斗さんの本当の思いも。
隼人君か実家にきた理由も………。
私は何も知らない。

「隼人君!今、帰ってきたよー!」

「おっ!早かったな!どこ行ってたんだ?」

「ちょっと、う………」

ちょっと海までって言おうと思ってたが、ある人物の登場によって遮られた。
それはー。

「琴音………ちゃん?」

そこにいたのは、隼人君のお母さんでもあり鷹斗さんのお母さんでもあった。
私は隼人君のお母さんに挨拶しなきゃと思い言いかけた。

「あ、こんにち………」

「本当に琴音ちゃんなのね!?」

「え………はい?」

私が白石琴音だとわかった瞬間、隼人君のお母さんは私の肩をつかんでこう言った。
その言葉は私は聞きたくなかった。

「鷹斗とまた付き合ってくれるの!?だから来てくれたのよね!?」

「………え?」

「母さんっ!」

「またって………?」

「隼人、琴音ちゃんを連れてくるなら言ってよ!待ってて!すぐに鷹斗を呼んでくるから!」

そう言って、隼人君のお母さんは慌ただしそうに出ていった。
鷹斗さん………出掛けてるの?

「琴音………なんかごめんな」

「ううん、大丈夫だよ」