でも、僕が行きたがる場所は彼女みたいにおしゃれな場所じゃない。ゲームセンターとか、カラオケとかだ。

それでも、彼女は楽しそうに付き合ってくれる。それが嬉しいんだ。

今日、僕と彼女が寄り道したのは女子に人気のクレープ屋さんだった。制服姿の女子が列を作っている。

「私、いちご&チョコレートにしようかな〜」

彼女がメニューを見ながら言う。

「じゃあ僕は、ハニーチーズにするよ」

僕がそう言うと、彼女は可愛らしく笑いながら「一口ちょうだいね」と言う。僕は真っ赤な顔で頷いた。

クレープを受け取り、ベンチに座って食べる。僕のクレープは、はちみつの入った特製チーズケーキに生クリームが乗せられている。彼女のは、シュガーパウダーをふりかけたいちごがたくさん乗っていて、その上からチョコレートがかけられたものだ。

「おいしい!」

「うん、おいしい!」

二人で笑い合い、顔を真っ赤にしながら一口あげたりする。