アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚

私はカウンターの奥にある、メニュー表の中の、小さい文字で書かれたモノを指さした。

「僕も、同じ物にする。」

「足りますか?ダブルにします?」

「うん。」

案外素直に言うから、こちらが心配になる。

「あと、ダブルチーズバーガーセットを。」

「畏まりました。」


まさかマックで、折橋さんをリードするとは、思わなかった。

そんな事思ってるうちに、折橋さん会計済ませてるし。

さりげなく、350円を折橋さんに渡した。


「いいよ。」

いつものように、折橋さんはご馳走してくれるけれど、毎回毎回って訳には、いかないよなぁ。

「いえ、受け取って下さい。毎回は、しんどいです。」

「しんどい?どうして?」

「何だか、気を使ってしまって。」

そう言うと折橋さんは、私の手の平を握らせた。

「だったら余計に、ご馳走させて。」

「えっ?」