アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚

「あーあ、おかしいなぁ。」

余程面白かったのか、五貴さんは笑って出た涙を拭いている。

「おかしいついでに、もう一つ。俺、ここ4年間、平日自分の家に帰る事ってなかったから、今おかしな気分。」

「五貴さん……」

ここは、無表情でいた方がいいのかな。

私は、下を向いた。


「笑え、つむぎ。笑え。」

でも五貴さんは、なんだか楽し気にしているみたい。

「今日は、何をしようかな。」

ワクワクしながら、これからの事を考えている。

そうだ。

五貴さんにとっては、久しぶりの我が家。

空君の事が心配でも、私の為に楽しい振りをしてくれているんだよね。

ここで私が楽しい振りをしなかったら、何の為にお父様に代わって貰ったのか、分からないじゃない。


「久しぶりにゆっくりと、二人でテレビ観たいな。」

「いいね。」

「それで、二人でお風呂入りたい。」

「いいね、いいね。」