アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚

こんなに困った顔をした五貴さんを見るのは、私は初めてだ。


もしかして私の存在が、五貴さんを苦しめてる?

五貴さんは、ずっと空君のところにいたいのに。

この結婚は、間違いだった?

答えだと思って選んだ週末婚でさえ、間違いだったのかな。


でも五貴さんが出した答えは、私の考えとは違っていた。

「つむぎが、苦しむと思って。」

私の頬に、涙が流れた。

「週末婚とか訳分からないモノも受け入れて、結婚してくれたって言うのに、その上空の事まで受け入れてくれだなんて、俺……」

私は何度も何度も、首を横に振った。

「そんな事ないよ、五貴さん。」

「つむぎ……」

「私、五貴さんが苦しんでいる姿なんて、見たくない。空君の事で週末婚になるんだったら、私、それでもいい。だって……」

私は、五貴さんの目を真っすぐに見た。


「私達、夫婦なんだから。」


すると五貴さんは、私を思いっきり抱きしめてくれた。