アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚

「やはり、旦那様と一度話し合ってみては、如何でしょうか。」

林さんの冷静な助言にも、腹が立ってくる。

「お二人は、あまりにも早くご結婚されました。お互いを知る時間が、なかったのでしょう。」

「だから、新婚の時には一緒にいて、お互いを知るんじゃない!」


それなのに、全く一緒にいないなんて。


「私ではなく、旦那様に仰って下さい。週末には、帰ってくるでしょうから。」

林さんの言う通りだ。

私達は、週末婚。

何もかも、この週末から始まるのだ。

「そうだね。五貴さんの言う通りに、そのまま週末婚を受け入れちゃったけれど、どうして週末婚なのか、とことん聞いてやるわ。」

「その通りです、奥様。」


そして私は林さんが用意してくれた夕食を、お酒で酔いながら食べた。

「何が週末婚よ!いい大人が、毎晩毎晩、遊んでるんじゃないわよ!」

「奥様、少し飲み過ぎなのでは……」

そうやって、夜は更けて行った。