アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚

内本さんの温かい指導の元、二人で急いで会議用資料を作る。


「そうそう。社長、仕事が終わったら、今いるお客様とパーティーに出席なさるから。」

「パーティー!?」

と、言う事は運が良ければ、今日は一緒にいられる!?

「社長同士のパーティーには、秘書も同行するんだけど、あなたにはまだ早いでしょ。私が同席するわ。」

せっかくのチャンスを、内本さんに取られ、ガクリとくる私。


何度も言う通り。

私は、林さんと一緒に暮らしているつもりは、ないのに。

仕事を終え、家に帰って来ても、味気ない。

こんな広い家に、一人で住む事になるんだったら、結婚なんてしなければよかったな。


「林さんって、一人暮らし?寂しくない?」

「いえ、旦那様や奥様と共に暮らしていますので、寂しくはありません。」


さらりとすごい事を言われたのに、今の私には、それすら反応できない程、胸に隙間風が吹いていた。