ココロの好きが溢れたら



その日の授業は、恒例の自己紹介や教科書の分配、それから委員会決めなどで午前中のうちに終わった。


練習もないし、この後どうするか。

自主練でもしていくかな…。


「晴翔ー、この後あたしとどっか行かない?」


隣のクラスからやってきたのは沙織だ。

練習中はいつも1つにまとめている髪を下ろし、ナチュラルメイクをした沙織の登場にクラスの男子がざわつき始める。


今の一瞬でほとんどが沙織に惚れたな。


沙織は見ての通り美人だ。

男にもかなりモテる。

なのに、今まで誰一人として付き合った奴がいない。