「沙織ー、俺もいるんですけど?」
「あら、俊太いたの?」
「ひでぇっ!!」
俺と俊太、そして沙織は昔からのクライミング仲間。
俺が遠慮なくいられるのは、この2人相手にだけだ。
「あたし今からボルダリングの練習してくるけど、晴翔もどう?」
「あぁ、準備が終わったら行く」
この2人といるとき、クライミングをしている時は色んなことを忘れられる。
なんだかんだ、こんな俺が1番大切にしているもの。
まぁ、でも。
「お前、俺と沙織の前では表情崩れるよな。もっと他でも笑ってりゃいいのに」
「うるせぇよ」
そのことは、本人達には言ってやらないけどな。



