でもさ、これって本物の恋だと思うの。 だって、写真を見るだけでドキドキするの。 どんな声をしてるのかな。 彼は今何をしてるのかな。 私のことを少しでも考えてくれてるかな。 そんなことをずっと考えるの。 私は彼にしか好意を持ったことがないから、これが一般的にみんなの言う恋なのかどうかは分からない。 でも少なくとも私にとっては、これが本物の恋なんだ。 ……こんなイケメンの婚約者が私だなんて本当に申し訳ないけど。 「下を向くな!陽毬!」 なんて自分で自分を鼓舞して帰路に着いた。