ココロの好きが溢れたら



「真緒、こんな可愛い子が友達なんて聞いてないぞ!なんで紹介してくれなかったんだよ!」


「なんで貴大に紹介しなきゃいけないのよ。それにこの子は狙っても無駄」


「は!?なんで。そんなん分かんねえじゃん。

陽毬ちゃん、一目惚れしました。俺と友達から始めてくれる?」


ひ、一目惚れ…?

友達……ならいいけど。

でも…。


「陽毬、言ってやんな。こういう男はハッキリ言ってやんないと分からないんだから」


返答に迷っていると、真緒がそう言ってくれたので遠慮なくハッキリ言うことにした。



「友達から進展することは絶対にないですが、それでもいいならお友達としてよろしくお願いします」



けっこうズバッと言ってしまった。

ちょっと言い方キツかったかな…って思ったんだけど。


「え?どういうこと?」


羽柴くんは理解できていなかったみたいで。


「陽毬、もう言っちゃえば?このバカには遠回しに言っても分かんないよ」


真緒…。

今日はいつにも増して毒舌だね…。


でも、そうだね。

別に隠してるわけでもないし、私の心はこの先ずっと変わらないんだから。



「私、すっごく大好きな人がいるので、誰とも付き合えません」


「……え?」


「しかも、その大好きな人が婚約者っていうね」


「えぇえええっ!!?」



羽柴くんは石のように固まり、しばらく動かなくなってしまった。


そんなに衝撃なことだったのかな。


そのあと先生が来て、羽柴くんは呆然としたまま席に戻っていった。


悪い人ではなさそうだし、結構面白い人かもしれない。


「あっ…買い物のことハルに言ってない…」


そして気づく。

連絡先も交換してなかったということに。


ショック…ッ!!


…仕方ない。

学校が終わったら速攻でハルの学校に行こう。


とほほ…。